2016年に長野県の御岳山の中にある自然湖に行った時の話。
自然湖なんて名前を聞いた時には「そりゃぁ湖なんだから自然に決まってるやろ~」というツッコミが死ぬほど想像できるけど。その名前の由来は地震による御岳山の崩壊で王滝川の一部に偶発的に発生した湖らしく、だから正式な名称は無くシンプルに自然湖と言われているらしい。
もう少し別の呼び方考えなかったの?とか思いたくなるけど、湖が発生した当時は人が好んで来るような場所になるなんて思っていなかったのかも。ちなみに「山や川が出来るのだって、島が2つに離れるのだって自然によって偶発的に起こるんだよ」とかいう人はもう何も言わず自然湖をじっくり見ておいてほしい。


森や湖のコントラストの濃さと霧がかった空のアンバランス感がロードオブザリングっぽい。(ロードオブザリング見た事ないけど多分こんな感じ…)
元々は王滝川が流れる渓谷だったそうだが地震により山が崩壊した土石流で王滝川が壊され水位が上がり森の木々が突如湖に侵された。長い年月をかけずに突発的に出来上がった湖だ。湖の木々のシルエットは美瑛の青い池に似ているが自然湖はどこか陰な感じがしたが神秘的だ。
既設された歩くスペースはほとんど無く奥へ行きたい時はぬかるみや砂利道を歩いて移動する事になる。
荒れ果てていて何も整備されていないところが多かった。
僕が自然湖を知ったのは「死ぬまでに行きたい世界の絶景」が流行った頃に日本の絶景を調べまくっていて見つけた時。この自然湖は載っているページがあまりなくて、ここは観光地なのかどうなのかいまいち詳細不明だった。実際に来てみたら交通手段は車しかなくたどり着くのはそれなりに大変な山の奥地のエリアで、現地はほとんど観光用に整備もされていないところ観光地という需要が薄いのは明白だった。
しかし美しいものは美しい。小さいが4台ほど止められる駐車場はあるし2人ぐらい他に訪れている人はいた。(まぁ朝の6時や7時の時間だけど…)
水面がところどころでプクプクしていた。水没した樹木から出ているガスらしい。
自然湖発生から30年以上たっている今でも湖底20mほど深くから存在を示す木々たち。立ち枯れの木々は少しずつ劣化していていつか全て無くなると言われている。これも自然の流れか。
そういや目的は宣材写真を撮る事!撮影のキーボードをセッティング。馬子にも衣裳とはよく言うけれど加工アプリにも負けない雰囲気ある絶景。もりもりに存在感増させてもらいました。今でも大事にプロフィール写真とかで使っております。自然湖に崇敬。


どこを撮っても違う表情が切り取られる自然湖。
自然湖は素のままの自然の尊さを教えてくれた。自然はその名の通り自然に見えるもの、生まれるもの。人の手が加われば人工的な自然になる。
ここで僕の思う人工的な自然は人が育てあげた自然だけを意味しない。あくまで主役は自然でもそれに一望できる撮影スポットの設置や交通インフラの整備であったり人の手が加わるほど自然は人工的な強制感が生まれる。もちろん交通インフラが整っていない場所に行くなんて無謀だし遊び半分で行くものではないし僕も全くオススメはしない。
あくまで人工的な自然の定義をそう置いた時には人工的なものは物理的な事にとどまらず拡散された情報や現地にある説明文、誘導する看板ですら該当すると思っている。この自然湖は 「ここが有名な景色だから写真を撮るといいよ」みたいな強制的な情報に縛られず ありのままの自然を各個人が自由に楽しめる場所だ。
情報に受け身になるだけでなく自分のシンプルな感覚で楽しみたい人はオススメだ。簡単に行ける場所ではないけど興味がある人はぜひ来てみてほしい!
ちなみにお話は変わりまして今回の自然湖を含めた「森」をテーマとしたイベントを埼玉の宮原bekkanというコミュニティーカフェで6月11日~30日の期間で行います!今回の自然湖も含めた森の写真の展示や造形、期間限定のオリジナルフードもあります。ちなみに6月17日は僕もお昼に少ししゃべりながらライブします。もしご興味あったら期間中ハイセンスなコミュニティカフェbekkanに遊びに来てください!
uyuni & bekkan presents “calm colony”
宮原bekkan