海が見える千綿駅と素敵な駅舎

僕は旅で電車に乗るのが大好きだ。
多分バスや自家用車に乗るより電車が好き。

それは地方ごとに電車にも特色があって
旅している事を感じるからだ。車窓を見
るのはもちろんの事、座席のデザインや
配置が異なったり、やたら揺れて座席が
古くてケツが痛くなる事なんかも好きだ。
1つ1つが遠方に来た事を実感する。

なので基本的に電車旅をいつも選ぶ。

 

青春18きっぷのポスター駅

青春18きっぷとは全国JRの普通列車や一部
のフェリーが1日乗り放題の切符で5回分
セットで11,850円で購入出来る。ちなみに
青春18と言って紛らわしいが特に年齢制限
があるわけではない。

青春18きっぷのポスターは全国のJR駅に
張り出されているので見たことある人は
多いハズ。

 

このポスターになる事は例えれば芸人が
M1グランプリで優勝するようなものでポ
スターに載るだけで田舎のローカル駅が
各JR駅にポスターとして張り出されて一気
に全国級の知名度になって観光客が多く訪
れる。

長崎から佐世保へ伸びる大村線というロー
カル線の途中に千綿駅という駅がある。
この駅も過去に青春18きっぷのポスター駅
になった場所でプラットホームの隣がすぐ
海の最高のロケーション駅だ。

海+駅は安定して最高のロケーション

長崎と佐世保間は過去にも往復した事はあっ
て車窓からダイナミックに見える大村湾は絶
景だった。これだけでも十分楽しめるけど
今回の目的は駅なので千綿駅で下車。

 

木造駅舎が田舎駅らしい。

 

駅のホームは緩やかなカーブを描く場所に
位置して全体が隈なく見渡せるR具合が良い。

 

このミラーの使い方がわからなかったけど
アート作品のようだ。

 

ホームへあがる手前から見えるこの景色が好きだ。

 

駅舎に入って衝撃を受ける

駅には予想以上に人が多く(とくにカップル…)
やはりロケーション的に最高のデートスポッ
トだと思って駅舎に入るべく引戸に手をかけ
て半分開けると中からボサノバが聴こえてきて
「えっ?」ってなった。

 

なんと駅舎内がまるまるカフェになっていた!

 

これはすごい!駅舎の中の一部がカフェ
エリア的な駅はあるかもしれないが駅舎内
全てがカフェになっている駅を見るのは初
めてだ。木造駅舎内は普通に古民家カフェだ。

 

JRの駅員が行なっているわけではなく民間の
方々が経営をしているらしい。(JR九州は国営)

 

駅舎にカフェがある事は知らなかったので
素直に感動した。古民家カフェは現代のセ
オリーの如く色々なところで流行っている
がJRの駅舎をカフェにしてしまうとは発想
力にあっぱれ。

 

海が見えるホームでカレー

 

特製カレーを頼んだ。駅舎内は満席で待って
いる人も多かったので持ち帰りでお願いした。

 

特製カレーは普通に食べてもうまいが、海が
目前のホームで食べるなんてこんな贅沢な時
間は他では味わえない。

 

カレーを食べて少ししたら迎えの電車がやってきた。

 

思いがけないカフェとの出会いで一瞬の待ち時間だった。

 

千綿駅に向かう当初は次の電車まで海を眺め
て過ごすだけで十分楽しめると思っていたが
突然こんなカフェに出会えるとは思わなかっ
た。いつだって旅は予想しない素敵な出会い
を与えてくれる。

 

千綿駅は九州の端っこでこの駅でしか味わえ
ない時間を与えてくれる空間だった。秘境駅
好きもロケーションカフェ好きもそうでない
人もきっと楽しい。あとここは夕日も最高に
良いらしい。この日は多分最高の夕日だった
ろうな。また見に来たい。

まだまだこんな知らない駅が日本中にはたく
さんあるのだな。胸を躍らせながら千綿駅を
後にした。