2年前にTRUNKというイベントを企画してその中で使う作品をつくる為に
パートナーのVJ Sotaと秋田、青森、岩手の東北三県をぐるっと回った。
写真は秋田から弘前の日本海沿いを走る電車、リゾートしらかみのボックス席から。
リゾートしらかみは最高の観光列車だ。関西にずっと住んでいた自分としてはお金も時間も多くかかる東北地方はほとんど経験がなくどこをまわっても新鮮だった。
そんな中でもとくに印象深かったのは恐山。
綺麗な景色だったり美味しいグルメは日本各地あるけどここまでオカルト的でかつ神秘的な秘境も無いだろうなと思った。
恐山に行く道中、最初に現れたのが宇曽利山湖と三途の川。湖の透明度は高く非常に青い。酸性のカルデラ湖でゆでたまごのにおいしかしないがこんな中に実は魚も住んでるらしいのがすごく驚きだ。
宇曽利山湖に佇む鬼様。
霊場の中に入った。霊場内はすごく静か。社や鳥居も京都にあるような華やかな赤色ではなく灰色や茶色。遠くにの山に緑も見えるがだいたい近いところは土。華やかさは皆無。
行った日がたまたまだったのかイタコも全くおらず、というか観光客もほとんどおらず、ポケモンGoではポケモンもおらず。
印象的だったのが無作為に積み上げられている石がたくさんあって中心からモクモクと蒸気が出ていた。恐山は火山なので至る所から蒸気が噴き出ているのだ。無作為に置かれて動物の巣のようにも見えるが割と運ぶにはデカすぎる石もあった。これ自然とこうなったのかな?
これ硫黄の蒸気で跡形もわからなくなったお金たちです。
日本人は何かと観光地では池とかにお金を放り込みたがるが、溶けたのか錆びたのかここまで原型がわからないお金を見るととりあえず観光に来たらやるでしょ的な願いや想いがない作業感を感じるのだが…笑
霊場内散策で終盤に出てくる極楽浜。海の向こうは死の世界的な感じ出てる。
僕は旅好きにはめっちゃ致命的でけっこうな雨男です。この日も10分に1回ぐらいの土砂降りスコールが何回もきた。動画の撮影をしていたので結構キツかったなぁ。しかしそんな悪天候も恐山を前にしたらサマになって素敵。このまま空も地上も真っ白になってほしくなるような殺風景という説得力。
ちなみに一番衝撃的だったはイタコでも火山でもなく霊場内に入浴無料の風呂がある事。火山であることを生かした施設で霊場内に何箇所もある。
霊場内にまさか風呂があるなんて思わなかった。僕も定食屋のおばちゃんに言われるまで全く気付かなかった。
入ってみたら普通に風呂だった。せっかくなので入浴してみたらめっちゃ熱かった。極楽浜も霊場内の景色も期待していた通りであらかじめ調査したとおりのものだったがイタコとかを期待して恐山の雰囲気を味わいにきて誰が霊場内でひとっ風呂浴びて帰ると思うのか。ビジネスとは顧客の期待値を超えたサービスを提供する事ではじめて抜き出た満足度を与える事ができるが平安時代の頃から本土の果ての霊場で予想しなかった驚きと至福のサービスがなされていたのか。
(まぁあとで恐山をちゃんと調べてみると温泉がある事めっちゃ載っていた。霊とかそんな事ばかり追いかけて調べるからそういう事も気づかない。)
ちなみにこれは僕の旅史上最大の失敗だが宇曽利山湖の湖岸で大量のオオキタブヨに足を100箇所以上刺されまくった。僕は旅先での虫刺されは勲章とかよくわからないジンクスを考えていたので、旅先にかゆみ止めは持っていたが虫よけを持って行ったことがなかった。結果足はグロすぎて写真も載せられないサマになったし2年たった今でも何箇所かは痒い。今もこの記事を書きながら足もかいている。オオキタブヨは東北の山中に発生する強力なブヨで暖かくなる時期に出てきます。本当に気を付けて…。
旅する時は行きたい場所や食べたいものばかり探さずにこういう自然や生態系の猛威も調べていきましょうねと教訓を言っておいて今回はこの辺で。。。
最後に東北で撮影して作った作品の一部を貼っておくのでよかったら見てください↓↓